当ページはユーザー系IT企業の仕事内容について紹介しています。
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下請けに丸投げするのが仕事ではない
ユーザー系IT企業は、親会社から発注された内容を下請けに丸投げして、手続きなどの事務的な仕事が主と考えられている学生が居ます。
確かにそういう面を持つ企業もあるかもしれません。でも、それは誤解でユーザー系IT企業が本来目指す姿は別にあると言いたいです。
管理人も入社するまでは、仕事のイメージがあまりできませんでしたから、そうイメージされてしまうのは仕方ないかなと思います。
今回はユーザー系IT企業の仕事内容とその役割について書いていきます。
ユーザー系IT企業が存在しない場合
ユーザー系IT企業の役割を話す前に、ユーザー系IT企業が存在しないとどのような問題があるのか説明します。
ユーザ企業から外部のシステム会社にシステム開発を発注したとしましょう。
そうすると、どんな事が起きるのか。
システム会社に好き勝手されてしまう場合があります。
例えば…
- プログラマー目線で作りやすいように作られて、ユーザーにとって使いにくいシステムになる
- ユーザーの要件以上の機能を提案されて高く売り付けられる
- 大切な業務データがシステム任せで隠蔽化されて、ユーザーがいじることができなくなる
特に問題なのは(3)ですね。システムにより自動化するのは便利な半面、中がブラックボックスになりがちです。
業務データをユーザが操作したくても、どんな構造になってるか分からない。
結果として、開発元のシステム会社に頼りたくなくても頼らざるを得ない。こうなると情報システムが半ば乗っ取られたようなものです。
ユーザー系IT企業の役割 下請け会社のコントロール
上記の問題が起きないように、ユーザー系IT企業は、ITに詳しくない親会社にかわり下請けのシステム会社をコントロールします。
コントロールするということは、下請けのシステム会社が提案した内容が妥当か判断しなくてはいけません。
開発スケジュール、システムの機能、実装方式、選定するサーバ・製品…判断する内容は非常に多岐に渡ります。
また、親会社の業務に詳しくない下請けのシステム会社に対しては円滑にシステム開発できるよう、業務知識の面からサポートすることもあります。
つまり、ユーザー系IT企業は、下請けのシステム会社と対等に渡り合うためのITスキルと親会社の要件を正しく汲み取るための業務知識、この2つが求められます。
もちろん、新人や若手のうちから、いきなりそこまでは求められませんから安心してください。
ユーザー系IT企業の役割 業務データの管理
他にもユーザー系IT企業の役割として、業務データの管理があります。
システムの運用をユーザー系IT企業が担っていることは多いのですが、その理由は大切な業務データを外部のシステム会社に預けたくないという点にあります。
最近は個人情報の扱いに対して本当にシビアになり、どこの企業でも個人情報流出のリスクは低減したいと考えています。
また、業務データが知らない間に、外部のシステム会社が営利目的で活用されて、競合他社にデータが渡ることもあってはなりません。
ですから、自分の資本が入っている子会社(ユーザー系IT企業)にシステムの運用を委託するわけです。
さいごに
他にもあると思いますが、管理人が実際にユーザー系IT企業に勤める経験から特に重要と考えたものをまとめてみました。
ユーザー系IT企業の仕事内容を理解するうえで、参考になれば幸いです!