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【就活生必見】2次請けか判別する4つの方法

投稿日:2017年1月23日 更新日:

IT業界は多重下請け構造になっていることはご存知でしょうか?
同じ仕事をするなら、待遇が良い方が良いですよね。

今回は、SEを目指す学生のために、2次請け、3次請けを見分ける方法をご紹介します。

そもそも、2次請け、3次請けとは

システム開発には「要件定義、設計、開発、テスト」と下流工程に行くほど要員が必要になります。下流工程では、元請け1社だけでは要員を賄いきれません。

では、どうするかというと…

他のシステム会社に仕事の一部を発注することになります。

元請けから仕事を請けた会社を「2次請け」
2次請けから仕事を請けた会社を「3次請け」と言います。

下流工程になり要員が足りなくなれば、
2次請け、3次請け、更にはフリーランスと、多重下請け構造になります。

IT業界では、下請けに行けば行くほど仕事も厳しいし、給料も安くなります。

2次請け・3次請けの苦労とは

「自分が良い大学出身ではないから、元請けより2次請け狙いでも良いかな?」
なんて少しでも思ってるなら、下請けの苦労を知って考え直した方が良いです。

もちろん就職活動は大変なのですが、
「何年もブラック企業に勤めることよりも、転職活動。転職活動よりも、就職活動」の方が楽なわけですから多少の苦労をしてでも元請けを狙う方が良いです。

さて、元請けに比べて、2次請け・3次請けが苦労する点をご紹介していきます。

伝言ゲームに翻弄される

システム開発ではお客様から要件を聞いて設計・開発をします。

システム開発は「お客様から悩みを聞いて、それをシステムにする」と聞いたことがあるでしょう。

しかし、実際には、お客様と2次請け、3次請けが直接やりとりをすることは契約上、禁止されています。
2次請けは、元請けから話を聞くことしかできません。

要件の確認は次のやりとりになります。
お客様→元請け→2次請け→3次請け

何人も間を通すので、伝達まで時間がかかる。誤って伝わる。伝達されない。ということは往々にあります。

元請けから言われた仕様通りに開発したと思っていたら、伝達ミスで「仕様とまったく違うからやり直し」と言われることもあります。

うまく開発できてもお客様と接点は無いので、感謝の言葉もバケツリレーです。。

スケジュール遅延のしわ寄せで、短納期を迫られる

お客様と元請けの間で仕様を取り決めるわけですが、
「実現して欲しい要件が整理できず、仕様が決まらない」等の要因からスケジュール遅延が起きることがあります。

お客様と元請けが悪いわけですが、納品物の期限が変わることはありません。
結果として開発期間が短くなり、2次請け・3次請けにしわ寄せが来て連日深夜残業・休日出勤を迫られることになります。

元請けとの給与格差

元請けのせいで苦労しているのに、下請けは中間マージンを取られます。下請けになるほど給料は少なくなります。


顧客企業から下請けに仕事が流れるのに沿って、年収は確実に下がっている。全体平均で顧客企業が603万円なのに対して、1次下請け577万円(顧客企業の95.6%)、2次下請け518万円(同85.9%)、3次下請け496万円(同82.2%)だ。

年代別にみると、20代前半では大きな開きがないどころか、1次下請けが顧客企業を上回ってさえいるが、年代を経るごとに格差が開いていく。
30代前半では顧客企業と3次下請け企業との差は138万円にも達する。
IT業界の給与格差を探る!元請と下請でいくら違う? - Tech総研修

「苦労はしているのに給与も少ない。」

下請けって本当に厳しいですよね。。

ここまで読んで、「SEは厳しいのか」と誤解しないでください。
実は、元請けSEの私はここまで苦労したことはありません。

SEがブラックと言われるのは下請けの待遇がクローズアップされている気がします。

元請けか2次請けか判別する方法

これ程までに下請けが苦労するのですから、就職活動では元請け率の高い会社に就職すべきです。


【注意:大手システム会社でも2次請けはある】

ここで誤解しないで欲しいのですが、
大手システム会社でも、2次請けになることはあります。

元請け率100%は無いと思っておきましょう。

一例ですが、
官公庁の大規模なシステム開発にもなると、NTTデータが元請けになり、
伊藤忠テクノソリューションズやIBM、日本ユニシスなどの大手が2次請けとなるケースもあります。

2次請けが悪いのではなく、2次請け・3次請けだけのシステム会社を避けた方が良いという意味です。

確実ではありませんが元請けか2次請けか判別する簡単な方法をご紹介します。

主要取引先を見る

主要取引先が銀行、鉄道、電力などの非IT系企業であれば元請けが多いでしょう。
もし、NTTデータ、日本IBM、伊藤忠テクノソリューションズ等のようなシステム会社が書かれていれば、元請け会社から仕事を貰う下請け(2次請け、3次請け)の仕事が多いと考えられます。

資本関係・沿革を見る

資本関係を見て、親会社にシステム会社があれば、2次請けが多い可能性が高いです。
また、沿革を見るとその会社がどのように成長してきたのかが分かります。
例えば、日本IBMと切っても切り離せない関係とか、新日鉄住金ソリューションズからお仕事を多くもらってるだろうなと推測できます。

本社ビルの大きさ

社員数が多いのに本社ビルが小さい。全国に拠点も数えるほどしかないのに…という場合は開発先のビルでの常駐が主体かもしれません。高い確率で下請けや派遣が主な業務だと推測できます。
本社に自分の席が用意されていない会社もあるようです。

口コミを見る

「2ch + 会社名」でgoogle検索する方法です。
社員が会社の実情をかなり詳しく書いてます。

ただし、不満を感じてる人ほど書きたがるので、その点を加味しないといけません。
会社の実情が詳しく分かります。

優良企業に出会うには

今回、下請けシステム会社を見分ける方法をご紹介しました。

「下請けシステム会社を見分ける方法」も重要なのですが、更に重要なのは「優良企業を見つける方法」です。

業界分析が足りず、業界に詳しくない学生は、就職活動を始めても「自分が聞いたことがある会社」しか受けられません。
知名度が低い優良企業は数多くあるのに、名だたる大手企業ばかりが人気で倍率が高くなるという印象を受けます。

短期決戦の就職活動で、素早く良い企業に出会う意味にはどうしたら良いのか?

IT業界に詳しい知り合いに話を聞くのが良いでしょう。

私の場合、親が某大手のシステム会社に勤めていたおかげで、倍率の低い優良企業を教えてもらうことができました。
(社会人1,2年目の大学の先輩では、あまり参考にならない。実際に何年も勤めている人の話の方が役に立つ。)

知り合いにIT業界に詳しい人が居ないのであれば、
就職エージェントに企業を紹介してもらう方法もありだと思ってます。

就職エージェントもピンキリで、微妙な企業を紹介する就職エージェントも居ますが、
IT系に強いキャリアチケットはどうでしょうか。

キャリアチケットは多くのIT系ベンチャー企業がある渋谷を拠点としています。自分に合う企業を探すなら、利用してみて損はないでしょう。
電話面談、電話による面接対策もあるのは便利ですね。

下請けを見分ける、優良企業に出会う。
良い就職活動ができると良いですね!

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