開発が花形!保守はつまらない?
「システム開発が花形、保守業務は日陰。」
そういう意識を持っていませんか?
管理人も就職活動のときは、「自分で何かを作り出したいから開発がやりたい。保守はなんとなく身にならなそう。」と考えていました。
ですが、実際に業務システムの保守を経験してからは、意識が変わりました。
「保守を経験できて良かった」 今はそう考えています。
保守を担当するとスキルアップできます。
ということで、今回の記事は次の方に。
- 保守担当になり、モチベーションが下がってる方
- 就職活動で「とにかく開発をやりたい」と思ってる方
そもそも保守業務とは
会社によって保守担当の業務内容が若干違うこともありますので、保守の業務内容を書いておきます。保守・運用と一括りにしてることもありますが、保守と運用は全然違います。
【保守の業務内容】
- 法改正や制度改定に伴い、現行機能を維持するためにシステムの一部を改修する
- お客様の業務改善に伴う業務変更やシステム利便性向上にあたり、システムの機能改善・改良をする
- 不具合、ハードウェア障害等によりシステム障害が発生した場合は、原因究明および復旧を行う。
保守がスキルアップにつながる理由
- 守備範囲が広い
大規模システムの場合、開発工程では、自分が担当できる範囲はかなり限られてきます。ですが、保守になると一人ひとりの担当する範囲が広くなります。
例えば、150人体制で開発したシステムを10人~20人体制で保守するということはざらにあります。 - お客様との密なコミュニケーションが求められる
お客様から改善要望を聞いて改善内容をとりまとめる、お客様に報告書を書くという機会が多くあります。
お客様とコミュニケーションをとる機会が多いことは、お客様視点で考えるための良い経験になります。ITに詳しくないお客様への障害報告や、改善内容の提案において(システム目線ではなく業務目線で)お客様への有益性を説明することは、伝える力が鍛えられます。
- 業務改善フローを経験できる
「保守業務は同じことの繰り返し。」と保守を嫌がる人は言います。ですが、同じ事をより効率よくやるための工夫を行い、空いた時間で自分がやりたいことやお客様に喜ばれることを提案していく。それが望ましい姿です。効率よくやるために、PDCAを回して無駄な作業や時間がかかる原因を洗い出して、見直していきます。
- 真の技術力、底力が求められる
障害対応は、技術力が身に付く絶好の機会です。お客様からは復旧手順に確証が求められます。本を読んで得たなんとなくの知識ではだめです。「絶対に大丈夫と言い切れる深い知識」が必要。また、緊急性が求められることも多く、土壇場での底力が求められます。確かに大変な面もあるのですが、自力で調査して解決したことがSEとしての自信につながります。本で勉強して得たことと、自分が身をもって体験して得たことでは知識の深さがまったく違います。
明日からできる!保守業務でスキルアップする施策
- ドキュメントを整備して守備範囲を広げる
設計書や先輩から教えてもらったことをドキュメントにまとめましょう。
ドキュメントは「~~システム 虎の巻」、「~~システム 保守業務入門編」のような全体像を抑えているものや「~~システム xxx機能改良手順書」のような難解なところをまとめたものにしましょう。なぜか、ドキュメントが整備されてないシステムが多いんですよね。
少しドキュメントが古い、間違っている、細かすぎて保守業務には使えないということがよくあります。ドキュメント整備をチーム業務にして、協力会社や先輩に依頼してまとめてもらうのも良いですね。
- 業務改善案を提案して、業務効率化を図る
自分が問題と感じている業務(時間がかかっているもの、無駄と感じるもの)をまとめて、どうすれば効率化できるか考えてみましょう。
まとまったら、チーム全体や上司に提案します。自分がやりたいことができるチャンスかもしれません。 - 障害対応に率先して参加する
もちろん障害が起きないほうが幸せですが(笑)
障害対応に参加すると自分の力になります。率先して参加するようにしましょう。
保守業務を経験してスキルアップを目指してみましょう!
以上、参考になれば幸いです!